
オンライン商談のコツ5選!成約率を高める事前準備と進め方
この記事の要点
- オンライン商談は対面より情報量が減るため事前準備と大きなリアクションが必須。
- 終了後は2時間以内を目安に議事録を送付し、次回アクションを明確にする。
オンライン商談で成果を出すためのコツは、入念な事前準備と対面時よりも1.5倍を意識したリアクション、そして適切な資料共有です。対面と比べて相手の表情や空気感が伝わりにくいオンライン環境では、事前の環境設定と双方向のコミュニケーション設計が成約率を左右します。
近年、多くの企業がテレワークやオンラインでの取引を導入しています。国や公的機関でもITツールの導入支援などを行っており、例えば中小企業庁などでは中小企業のIT化や業務効率化に関する様々な支援策を公表しています。こうした背景からも、オンライン商談のスキル向上は現代の営業活動において不可欠な要素となっています。
本記事では、商談の場面を「準備→冒頭→ヒアリング→提案→クロージング→振り返り」のプロセスに分けて、それぞれのフェーズで明日からすぐに実践できる具体的なコツを解説します。
オンライン商談と対面商談の3つの違い
オンライン商談を進めるにあたり、まずは対面商談との違いを正しく理解することが重要です。主な違いは以下の3点に集約されます。
- 情報量の少なさ:画面越しでは相手の細かい表情の変化や視線、仕草といったノンバーバル(非言語)情報が大きく減ります。
- 集中力の維持の難しさ:相手はPC画面を凝視し続けるため、対面時よりも疲労を感じやすく、商談への集中力が途切れやすい傾向があります。商談時間は30分から45分程度を目安に、コンパクトに設計することが求められます。
- 通信環境への依存:音声の途切れや画面のフリーズといったシステムトラブルは、それだけで商談の進行を妨げ、信頼感を損なう要因になります。
オンライン商談を成功に導く事前準備のコツ3ステップ
オンライン商談の成否は、商談が始まる前の「準備」で大きく変わります。トラブルを防ぎ、スムーズに本番を迎えるための3つのステップを解説します。
ステップ1:通信環境とデバイスの最終確認
商談開始の15分から20分前には、以下のシステム環境チェックを完了させておきます。
- インターネットの接続速度(上り・下りともに十分な帯域が確保されているか)
- マイクの音量とスピーカーの動作確認
- カメラの画角と明るさ(顔が暗く映らないよう、必要に応じて照明を調整する)
ステップ2:商談用資料の最適化とタブの整理
画面共有をスムーズに行うため、共有する資料以外のブラウザタブやデスクトップのアイコン、通知ポップアップはすべて閉じておきます。また、資料はPC画面の比率(16:9)に合わせ、フォントサイズは20ポイント以上を目安に作成すると、相手がスマートフォンや小さなノートPCで閲覧している場合でも視認性が保たれます。
ステップ3:接続用URLの事前送付とリマインド
商談前日、または当日の1時間から2時間前までに、商談で使用するWeb会議ツールのURLを記載したリマインドメールを送付します。メール内には、万が一接続がうまくいかない場合の緊急連絡先(電話番号やメールアドレス)を必ず記載しておきましょう。
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商談本番における「冒頭→ヒアリング→提案→クロージング→振り返り」の各フェーズにおけるコツと、そのまま使える言い回しの例を紹介します。
1. 冒頭:アイスブレイクと接続確認
オンライン商談の冒頭では、まずお互いの音声と映像が問題なく届いているかを確認します。いきなり本題に入ると相手に緊張感を与えてしまうため、1分から3分程度のおおまかな雑談(アイスブレイク)を挟みます。
そのまま使えるフレーズ例:
「本日はお時間をいただきありがとうございます。私の声は聞き取りにくくありませんでしょうか。画面の方も問題なく見えておりますでしょうか」
また、商談の効率化や後日の振り返りのために録音・録画を行う場合は、必ずこの冒頭のタイミングで相手の同意を得る必要があります。無断での録音・録画は重大な信頼失墜につながるため避けてください。
そのまま使えるフレーズ例:
「本日の打ち合わせ内容について、確実な備忘録の作成と社内共有のために録画をさせていただいてもよろしいでしょうか」
2. ヒアリング:双方向のコミュニケーション設計
オンラインでは相手の発言を遮らないよう、対面時よりも一呼吸置いて話すことが鉄則です。相手が話しやすいように、うなずきや相槌は普段の1.5倍程度大きく、意識的に行います。また、沈黙を恐れずに、オープンクエスチョンを用いて相手の本音を引き出します。
そのまま使えるフレーズ例:
「現在、〇〇の業務において最もお時間を要している部分はどのあたりでしょうか。差し支えなければ、詳しくお聞きしてもよいですか」
3. 提案:画面共有を活用した視覚的アプローチ
資料をただ読み上げるだけでは、相手は退屈してしまいます。資料のどの部分を説明しているのかポインタで示したり、重要箇所をズームしたりして、視覚的な変化を与えます。また、一方通行の説明にならないよう、スライドが2枚から3枚進むごとに「ここまでの内容でご不明な点や、気になる部分はございませんか」と確認を挟みましょう。
4. クロージング:次回アクションの明確化と合意
商談の最後には、必ず「誰が」「いつまでに」「何をするか」という次回アクションを明確にし、合意を得ます。オンラインでは商談終了ボタンを押した瞬間にコミュニケーションが途切れるため、その場でスケジュールを抑えることが重要です。
そのまま使えるフレーズ例:
「本日の内容を踏まえ、次回は〇〇様のご要望に合わせた具体的なお見積書とスケジュール案をご提示いたします。来週の〇日、または〇日の同じお時間帯で、30分程度お時間をいただくことは可能でしょうか」
5. 振り返り:即時の議事録送付
商談が終了したら、記憶が鮮明なうちに振り返りを行い、合意事項や次回アクションをまとめたテキストをメール等で送付します。商談終了後、おおよそ2時間以内、遅くとも当日中には送付することで、ビジネスにおける誠実さとスピード感をアピールできます。
オンライン商談でよくある2つの失敗例と対策
オンライン商談特有のトラブルや、営業担当者が陥りがちな失敗例とその対策を紹介します。
失敗例1:沈黙を恐れて営業担当者ばかりが話し続けてしまう
対面よりも沈黙の時間が長く感じられるため、焦って営業側が一方的に商品説明を続けてしまい、相手が置いてきぼりになるケースがあります。これは相手のニーズを汲み取れない典型的な失敗パターンです。
- 対策:質問を投げかけた後は、最低でも3秒から5秒程度は相手の反応を待つ余裕を持ちます。沈黙は相手が思考している時間であると捉え、あたたかく見守る姿勢が大切です。
失敗例2:周囲の雑音やプライベートな通知が画面に映り込む
自宅や騒がしいカフェ等から接続した際、家族の声や周囲の騒音、またPC画面上にプライベートなメッセージ通知や別顧客の機密情報が映り込んでしまうケースがあります。
- 対策:静寂が確保できる個室や会議室から接続することを徹底します。また、画面共有を行う際は「デスクトップ全体」ではなく「特定のアプリケーションウィンドウ(ブラウザやPDF閲覧ソフトのみ)」を選択して共有することで、予期せぬ情報の映り込みを防ぐことができます。
まとめ
オンライン商談のコツは、対面との情報量の差を埋めるための丁寧な「事前準備」と、相手を置き去りにしない「双方向の進め方」にあります。商談の各プロセス(準備、冒頭、ヒアリング、提案、クロージング、振り返り)において、本記事で紹介した具体的なフレーズや注意点を意識するだけで、顧客との信頼関係構築のスピードは格段に向上します。
まずは次回の商談前に、通信環境のチェックと画面共有のシミュレーションという基本的なステップから実践し、成約率の高いオンライン商談を確立していきましょう。
よくある質問
- Q. オンライン商談で相手のカメラがオフの場合、どう対応すべきですか?
- A. まずは自社のカメラはオンにしたまま商談を始めます。相手側の表情が見えない分、相槌や質問の頻度を増やし、音声での合意形成を細かく取るように進めてください。また、冒頭で『こちらはカメラをオンにしておりますが、ご都合に合わせて調整してください』と一言添えると親切です。
- Q. オンライン商談に適した時間はどのくらいですか?
- A. オンラインでは集中力が途切れやすいため、30分から45分程度でおおむね収まるように設計するのが理想的です。長引く場合は、事前に『本日は〇〇の件について45分ほどお時間をいただけますでしょうか』と合意を取っておきましょう。
- Q. 画面共有中にトラブルが起きた場合の対処法は?
- A. 万が一画面共有がフリーズした際などに備え、商談開始前にあらかじめ説明資料をPDF形式などで相手にメール送付しておきます。『手元の資料の〇ページをご覧ください』とスムーズに切り替えることで、商談を中断させずに進行できます。

